Topics2017/10/30

阿蘇神社解体修復工事現場見学会

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10月21日(土)
 2016年4月の熊本地震で倒壊した、阿蘇神社の解体修復工事を行っている、清水建設株式会社の現場監督に、本学の卒業生の川原裕貴さん(平成19年度卒:菅研究室)が就いていて、川原さんからのお誘いで、菅教授が学生6名を連れて現場見学に行きました。
 最初に、現場事務所に行き、川原さんから自己紹介と、これまで行ってきた仕事の経歴や、阿蘇神社を担当することになった経緯などを聞き、現場の方へ案内していただきました。テレビなどでよく見た、大きく倒壊した楼門や、拝殿以外にも、既に修復が出来ているところや、一見しただけではわかり難く痛んでいるところなどを、ユーモアを交えながらも、詳しく、わかりやすく教えていただけました。現場の見学後、事務所の横に立てられている、宮大工の方々が、部材の修復を行っている作業場と倉庫を案内していただき、棟梁の與那原さんから、部材の状態や、修復作業の現状などを教えていただきました。
 重要文化財のため、小さな部材の欠片も処分することが出来ず、また、壊れた楼門の部材の一つ一つが、元は何処に配置してあったか部材なのかを確認しながら、丁寧に取り出していかなければいけないため、とても繊細で大変な作業であることがわかりました。他の重要文化財の修復とは違い、地震で壊されたものを修復するといった例が過去に無く、初めての事だらけで大変だと川原さんも言っていましたが、過去に例のない大変な仕事を楽しんでいるようにも感じました。
 最後に学生から感想を聞いてみると、過去に例のない仕事に携わっている先輩の姿を、カッコいいと感じながらも、貴重な経験が出来る仕事を行っていることを羨ましいとも感じていたようでした。見学を終えた後の学生たちの様子を見ると、就職に関する意識が少し変わったようにも感じました。
 阿蘇神社の工事は、まだ時間が掛かるようなので、川原さんからも修復の経過をまた見に来てくださいと言っていただけたので、また機会を作って多くの学生に見学に行ってもらいたいと思います。


(技術員 佐藤)