1月18日（金）晴れ　
　2回目の阿蘇神社修復の見学会を行ないました。昨年10月に別府市に建設中のインターコンチネンタルホテルの現場見学に引き続き、見学者には2件目の清水建設（株）の現場見学会です。説明をしていただいたのは、平成19年度卒の川原現場主任です。この現場を担当して2年以上を経過しています。見学案内も板に付いたもので、神社の略歴、神社建築で使われる専門用語の解説、工事の苦労話など、学生にわかり易く、親切に対応していただき、私の出る幕もなく、カメラマンとして楽をさせていただきました。
　15時より、現場の定例会議があるにもかかわらず、無理を言って対応していただき、ありがとうございました。立板に水で、専門用語が彼の口からポンポンでてくる様子に感心しました。思えば、現場担当に任命された直後、日本建築史の教科書があればくださいと、あわてて連絡してきたことを思い出すと、私としては、感心するばかりです。
　重要文化財の場合、再利用できるものは補修「つくろい」、再利用しなければならないので、気の遠くなるような非効率な作業が、後２万点ぐらい残っているそうです。楼門の主要構造部、梁、柱のつくろいを手がけるのは、まだ先だそうです。大改修とは違い、地震により倒壊した文化財の補修という特別な仕事である事と、宮大工によるあまりお目にかかれない作事に見学という形でかかわれた事を、感謝すると共に、学生たちには一生の思い出となることでしょう。

（菅）